「夜にコーヒーを飲むと眠れなくなりそう」。よく聞くお悩みです。でも、夜のコーヒーを完全に諦める必要はないと思っています。選び方と、飲む時間の決め方でずいぶん変わるからです。 【夜に向く焙煎度】 香りが強すぎず、それでいて豆の個性は消えていない。そのぎりぎりを狙うなら、ミディアムローストが扱いやすいです。酸味も苦味も尖らないので、飲んだあとに「もう一杯」と手が伸びすぎない。この「ちょうどいい満足感で止まる」という感覚が、夜には効きます。 深煎りは香ばしくて満足感が高いぶん、人によっては目が冴えます。浅煎りは酸味が立って、頭がはっきりする方向に働きやすい。夜に静かに終わりたいなら、その中間が無難です。 【カフェインとの付き合い方】 気になる方は、量を減らすか、カフェインレスの豆を選ぶ方法もあります。カフェインの効き方には個人差が大きいので、「何時までなら大丈夫か」は自分で試して決めるしかありません。1週間ほど時間をずらして試すと、自分の境界線が見えてきます。 【一番合う時間帯】 個人的に一番いいと思っているのは、お風呂上がり、部屋の灯りを少し落とした後の10分間です。テレビもスマホも一旦置いて、湯気が消えるまでの時間だけ、今日の自分をねぎらう。この使い方なら、飲む量も自然と一杯で足ります。 夜のコーヒーは、目を覚ますためではなく、一日を閉じるために飲むもの。そう位置づけを変えるだけで、選ぶ豆も、淹れる濃さも変わってきます。 淹れ方そのものをもう少し詰めたい方は、「抽出理論の保存版」で挽き目・温度・比率・時間の4つを扱っています。