熱いお湯で淹れるコーヒーとは別に、水だけでゆっくり抽出する「水出し」という淹れ方がある。夜、翌朝ぶんを仕込んでおくと、朝の3分間ルーティンがさらに軽くなる。今日はその仕込み方を、道具の話は最小限にして紹介する。 【なぜ夜に仕込むのか】 水出しは、お湯で淹れるより時間がかかる。目安は8時間から12時間。つまり、朝仕込んで夜飲むよりも、夜仕込んで朝飲むほうが生活のリズムに合わせやすい。仕込んでいる間、自分は寝ているだけでいい。これは地味だが大きい利点だと思っている。 【やることは実質3つ】 容器に粉と水を入れる。粉と水の割合は、濃いめが好みなら1対10、軽めが好みなら1対15を目安にしてほしい。あとは冷蔵庫に入れて、朝まで待つだけ。フィルターで濾すのは、飲む直前でかまわない。 【お湯出しとの味の違い】 水出しは、お湯で淹れたときより酸味が穏やかで、香りも尖らない。苦味の角が取れて、まろやかな印象になりやすい。深煎りの豆で試すと、この違いがいちばん分かりやすい。ミディアムローストでも、水出しにすると普段よりさらに輪郭が柔らかくなる。 【仕込みながら、今日を手放す】 粉と水を入れるだけの作業だが、この数分間を「今日を終える儀式」として扱ってみてほしい。明日の自分への差し入れを用意している、くらいの気持ちで容器を冷蔵庫にしまう。翌朝、冷蔵庫を開けてグラスに注ぐだけで一杯が完成しているというのは、想像以上に気持ちが軽くなる体験だ。 心を整える時間の作り方について、もう少し長い文章で読みたい方向けに、エッセイ形式でまとめたnoteも用意している。気になる方は惑星reviewからのぞいてみてほしい。